沖縄の美しいビーチが一望できる場所に土地を購入し、立派な3階建ての豪邸を建てた有名タレントが、今では毎日ケーブルや家の洗浄に5時間費やしているそうです。
家族は呆れ果てて都内に戻ってしまい、その沿岸の豪邸に住むのは家主一人だけになってしまいました。こうなったのも塩分を含んだ風と水による被害=「塩害」のせいです。塩分を含んだ風や水は、建造物やケーブルを錆びさせて劣化させ、最悪の場合はその建造物が崩壊する危険性もあります。塩は通電性が良く、ケーブルの被膜に付着すると樹脂が腐って漏電を起こす危険性もあります。
沿岸のを走る電車は、寿命が短いのも塩害のせいだといわれています。沿岸エリアにある家は、ケーブルを覆う被膜を丈夫なものにして、さらに上から塗装を何重も施すなどの対策が必要です。塩害は農作物にも大変な被害をもたらします。一度被害を受けた農地は数十年規模で作付けが難しくなります。
せっかくオーシャンビューの豪邸を購入したのに、1日5時間も塩を洗い流す作業に使っていたら、いったい何のために移住したのかわからなくなってしまいます。沖縄のビーチだと商業施設も多く建ち並んでいるため、電気をたくさん使っており、ケーブルの塩害対策が必要です。雪国でも塩害が発生することがあります。雪を溶かす除雪剤に塩化カルシウムが入っていて、雪を溶かしてくれるのはいいが、塩分を残していくというやっかいな扱いづらいものになっています。