結束帯やケーブルタイとも呼ばれる結束バンドは、複数のケーブルを束ねて整えるための配線材料です。
特に指定がなければ一体成形のプラスチック製バンドを指すものであり、一度結束してしまうとハサミなどで切り離さない限り取り外せません。ただ現在では再結束が可能なリピートタイプやパネルへの固定機能がついたタイプ、ヘッドとバンドがそれぞれ分かれた2ピースタイプなどさまざまな種類があります。日本国内では、結束バンドは約40年ほど前から使用され始めました。樹脂の柔軟性を活かした締め付けの自由度やその高い耐久性から、これまでの紐による結束に代わり配線結束用資材として広く用いられることとなり現在に至ります。
使用される素材としては66ナイロンが一般的であるものの、46ナイロンや9Tナイロンに加えてフッ素樹脂・ポリプロピレンなど色んな種類の樹脂が用いられています。結束バンドを選ぶ上でのポイントとして、まず結束できる直径の確認は必須です。バンドのパッケージには必ず最大結束径が記されており、用途に合ったサイズであるかを確認しましょう。表記は50~100mmといったように最小径も掲載されているため、細いものを結束するならそちらを参照する必要があります。
製品を選ぶ上で素材の違いも、選定の大切なポイントです。現在ナイロンが主流となっていますが、よく使用されるナイロン66は耐熱性と強度があり、ナイロン46の場合は66に比べて耐熱性よりも耐薬品性が高いといった特徴があります。強度がありそこそこの耐熱性と、耐薬品性に優れているのがポリプロピレンです。外で使用することが多いのであれば、耐熱性や耐候性が他の素材よりも高く高性能なフッ素樹脂製のものが良いでしょう。