配線ダクトは、パソコンや電子機器の間で結ばれている各種ケーブルを収納する用途で使われます。
剥き出して置いていても特に問題を感じないのに、なぜそのようなものが必要なんでしょうか。そこには費用をかけてまで使う理由があるからです。配線ダクトの用途であるケーブルの収納は、主にケーブルの保護のためと考えられています。確かにそれは正しいですが、一部でしかありません。実際には接続されている電子機器の保護も含まれていますし、防火対策も効果があります。ケーブルを床面に放置しておくと断線や引っかかることがないとは言えません。
特にひっかかった場合、ケーブルの断線だけではなく、電子機器の落下の恐れもあります。強く引かれた機器は勢いよく床に落下し、最悪の場合、使用不能になるでしょう。配線ダクトの用途のもう一つは、防火対策です。電流が流れているケーブルと樹脂の被覆は火災の原因になることがあります。接触不良を起こしている電線は、火花が発生します。
その際に被覆に使われている樹脂に引火し、火災になることもあるので注意が必要です。配線ダクトが難燃性で、延焼防止がついていれば、被覆の炎が周りに燃え移ることなく終わります。これによって重大な火災につながるリスクを下げることが可能です。すべては予防ですが、万が一発生すると、大きな損害につながる恐れがあるものばかりです。たかが配線ダクトで収納の用途だけと思わず、リスク回避という視点で考えてみると良いでしょう。