ケーブルの配線に使用する配線ダクトは、用途によって選択のコツがありますから、そこを踏まえて選ぶことを心掛けたいところです。
配線ダクトといえば大きさや材質がそれぞれ大きく違い、重量や耐久性といった差に結びつくので、まずはそれらを検討することが先決です。金属製は重量があって比較的丈夫ですから、上を人やキャスターが通る場所や、内部を通すケーブルが破損したり燃えると困るところに適しています。プラスチック製であっても、強度が確保されているタイプは踏んでも大丈夫ですが、薄手となると流石に耐久性が気になります。
燃えにくさについても、難燃性のプラスチックなら耐えられますが、価格や質感といった要素が選択に影響するので、やはり目的や設置場所に合わせて選択するのが賢明です。配線ダクトは固定方法によって、重たいものが選べないケースが出てきますから、床以外に設置する時は要注意です。壁面は垂直に、それも長く固定することが珍しくありませんし、両面テープとなると長期的な設置に影響しますから、ホチキスのようなタッカーで固定することになります。
ただ、タッカーは壁に小さな針穴を残してしまうので、賃貸物件では不可能ですし、石膏ボード以外だと傷が目立つ恐れがあります。固定に使えるのが両面テープだけという状況では、軽量で剥がれたり落下する恐れが少ない、プラスチック製が選択の有力候補です。一方、天井の配線ダクトは金属製が少なくないですが、これは照明のように多くの電流が流れる電源ケーブルを通すこと、落下を防ぐ為にネジなどで固定するのが必須なのが理由です。